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何でも天然素材時代の終焉 

バブル期を頂点として繊維の大きなトレンドのキーワードの一つに「天然素材」というのがあります。
特に希少価値の高いカシミヤやリネン、ウールのツイードやシルクの小物などはその典型です。

それには折からの「エコロジー」ブームの後押しもあり、繊維に限らず食品やインテリアにも天然素材のものが生活に浸透してゆきました。

ただ、あまりにも「天然素材」というワード自体にこだわったために、粗悪なものであっても「とりあえず天然素材」的なものが蔓延する結果となってしまいました。

天然素材はもともと独特のナチュラルな質感が特長で、化学繊維では出せないソフトでしなやかな質感や素材感が命でした。ところが世の中に出回りだした粗悪な天然素材ではその特長が半減しているだけでなく、実際に着用したときの衣料としての性能が低いものが多くなってしまいました。
特に、夏や冬など気候的に条件が厳しい季節はその傾向が強くなります。
暑いときには汗の処理や体感温度の問題、寒いときには防風や防寒性能がその衣服の着心地に大きく影響します。ましてや着用したときの動きやすさやプリントなどの後加工にも素材としての性能が試されます。

一昔前までは「化学繊維」というと「色が大味」「質感があまりにも化学繊維」「イメージがださい」「質感がチープ」などのイメージがありました。

ところが「フリース」という素材の登場でその図式は一変することとなります。
フリースが大衆に認知されたことがアパレルの素材において大きな転換期になったことは明確です。
それまでにもゴアテックスなどアウトドアや極端に特化した状況での機能素材はたくさんありましたが、それらは大衆が普段着として着るレベルのものではありませんでした。
ところがフリースという素材は、メーカーの積極的な宣伝や背景にあるエコロジー感も手伝って、機能素材を一気に大衆のものに引き寄せました。

日本でのフリースの普及はユニクロのCMによるところが非常に大きく、ユニクロの躍進とともにフリースも大衆の支持を得ることとなります。
この現象は、化学繊維が天然素材の「代用品」であった時代から、天然素材ではなしえない「化学繊維だからこそできる」機能素材としての認知を獲得したということであり、同時に化学繊維自体のいわゆる「安物感」を払拭する機会となりました。

さらに現在では、天然繊維の弱点といわれる「暑さや寒さ」に強いものや天然素材の着にくさを一気に解消するストレッチ系の素材が大きく注目されています。
節電による暑さや寒さ対策のもの、日差しから肌を守ってくれるものなど、近頃の若者には化学繊維に対するコンプレックスは完全に消え去り、天然素材と同等、もしくは化学繊維の商品の方が主役になっていることが珍しくないようです。

進化し続ける化学繊維。
今後もおそらくさらに高度な化学繊維が登場することとなるでしょう。

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10代の教科書 

10代の教科書というのは、もちろん学校で買わされるあのつまらん本ではない。
自分が大人になっていく過程で、大きな影響力を持っていた雑誌や本のことである。
何かスポーツに打ち込んでいた人は、プロチームの情報やテクニックが載っている本、バンドを組んでいた人はバンドスコアや新譜情報、テクニックが載っている雑誌、カメラファンはカメラ雑誌といった具合だ。
もちろん小説や文学全集ということもあるだろう。
場合によってはエロ本だって教科書になり得るさ。

私の場合はこれかな。

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私が通っていた中学と高校はともにツメイリが制服だったし、制服以外で学校へ行ったり、部活をするときはジャージと決まっていた。
そのせいで高校を卒業して美大に入ったときに、やたらと自分がまわりよりダサく感じたものだ。
そういうコンプレックスを払拭するために私は、この3冊を読みあさり、バイト代も徐々に服代につぎ込まれるようになっていった。

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それからというものこの3冊は私のバイブルとなり、仕事でメンズファッションと関わるようになった今では人様に蘊蓄をたれるようにまでなった。

ただ、そのおかげで浪費癖はとどまるところを知らず、ワードローブは常にはみ出し状態、おまけに得意先で人より安く服を買える境遇なのでさらにその状況はエスカレートしている。

もちろん外で服装をほめてもらえるのは、とてもうれしいし、気持ちのよいことではあるけれど、もうそろそろ服のしまい場所を根本的に考えなければならなくなってきた・・・・。


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RED WINGおまえもか・・・。 

レッドウイング

欧米の有名シューズメーカーがどんどん大衆迎合化しているのが気になる。

古くはホーキンス。今では大手シューズショップのプライベートブランド化してしまっているが、元々はもっとマニアックでグレードの高い、ポリーシーあふれるブランドであった。
いったん大手の手に染まると、低価格、多品種、ノンポリ、適当な品質というような弊害が必ず表面化する。
それまでそのブランドが培ってきたイメージやテイストはお金の力によってもろくも崩されるのだ。

最近のメンズシューズ・ブームの中で、さらにそんなブランドが増えそうな流れが感じられるのが心配だ。

一つは「ティンバーランド」。
前述の大手のシューズショップではオリジナルモデルと称して、今までのものよりプライスを下げてラインナップを広げている。革の品質を見ればクオリティーを下げることでコストを下げていることは明確だが、「ティンバーランド」であることに違いはない。

つづいて「ダナー」。これも「ティンバーランド」と同じ道を歩みそうな感じだ。
さらに「ドクターマーティン」までも。

昔に比べ円高の恩恵ともいえるが、このあたりのブランドはかつての価値観を完全に放棄している。

そんな中で、「ダブルネーム」という手法で品質や価格を下げることなく、販路を増やしているのが「オールデン」だ。「オールデン」の場合はSHIPSやBEAMSのコラボと称して、従来と全く同じ価格、品質、品番による展開を広げている。セレクトショップに行ってよく見かけるあれだ。

そんな中、「レッドウイング」もなんとなく怪しい感じだ。
これだけ人気が出ると確かに日本の大手はほっておくわけがない。

財布やベルトでは以前からライセンスものが流通しているだけに、そういうものが出てきても何の不思議もないのだ。
レッドウイングよおまえもか・・・・。である。

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ユニクロが主張しだした。 

ユニクロ

先シーズンからユニクロの商品についている襟ネームが変わったことにお気づきだろうか。
写真のように白地に黒で日本語とアルファベットのロゴをプリントしたものになっている。

ここから先は私の勝手な考えとして流して欲しい。

ユニクロという会社はおもしろいもので、あれだけ成功しているにもかかわらず、どこかコンプレックスを常に抱えているように思う。
今ではテレビCMも決して安物ブランドのそれではないし、追随する「しまむら」やその他のブランドとは明らかにあか抜け方が違う。もちろんかかっている金も大幅に違うだろう。
すでにユニクロを安物と判断する風潮は過去のものとなりつつあるし、実際ユニクロよりも高いブランドであっても品質では太刀打ちできない状況だ。

今では全世界に1100以上の店舗を有し、売上高も2000億円を軽く超える。

なのに、コンプレックスというのはどういうことか。

それは先ほどの衿ネームに現れているのではないかと思う。

元もとユニクロは、自社のオリジナルばかりを販売していたわけではない。様々なブランドの商品を大量に仕入れることでコストを下げ、他店よりも安く販売するという形態を取っていた。
そしてその中の一部に自社のオリジナルを投入するというものだった。
当然仕入れ商品よりもオリジナル商品の方が利益率が高いので、販売力を増すにつれてオリジナルの割合も増加していった。

そしてそこには「UNIQLO」という紺地に白抜きの織りネームがつけられていて、オリジナルであるということが簡単に判別できた。
その後、徐々にオリジナルを増やし、ついには店舗中の商品をオリジナル化することに成功したユニクロは、国内のアパレルにおいて最大の売場をもつこととなった。

ただ、市場では「UNIQLO=安物」という評価が大半で、ファッションに興味のある人たちの間ではなかなか受け入れられることはなかった。
それがユニクロの唯一の弱点であり、本来服好きの経営者にとってはコンプレックスであったのではないか。

そこでユニクロの取った戦略は「ノーネーム化」だった。シャツやジャケットの衿ネームをなくし、サイズ表示のみとした。
「UNIQLO」というブランドを主張しないというファッションブランドとしては屈辱的な方法を選んだのだ。

そしてそのコンプレックスをバネに、以後も着実に力をつけ、品質では海外の同じようなメガショップを圧倒するほどに成長した。しかもその力を広告などイメージ戦略に向け、どんどん従来の安物イメージを払拭していた。

若い女性たちの間でシンプルなユニクロの商品に自分でさまざまなデコレーションを施し、ユニクロらしさを隠す「ユニ隠し」なる言葉まではびこっていたような状況は徐々に薄れ、次第に「UNIQLO=安いけれど高品質でオシャレ」というイメージを確立していった。
これまでの無地中心の商品展開から柄物やデザインに凝ったものなども増やし、従来の「UNIQLO」イメージとはもはやまったく別のものとなった。

そしてそういう状況に満を持してか、このほど衿ネームを変更し、ついに再び「UNIQLO」というブランドを主張したのだ。

揺るぎないトップの座を自覚し、世界へ打って出るために、ついに「UNIQLO」は堂々と自社ブランドを前面に押し出し、新しいステージへ1歩を踏み出したといえるのではないか。

コンプレックスを乗り越え、つかんだ自信をどの様に世界に展開させるのか、興味を持って見てゆきたいと思う。

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L.L.Bean100周年 

L.L.Bean100周年

空前のアウトドアブームの中、L.L.Beanが100周年を迎えた。
以前はトートバッグといえばL.L.Beanであったが、最近ではトートバッグ自体があまりにもメジャーとなり、「L.L.Beanのトートバッグが欲しい!」という人も少ない。
価格も以前に比べてかなり下がっていて、以前は大型のトートバッグが10,000円近くしていたのに、今では半値以下に下がっている。

BEANブーツ

この超定番のBEANブーツも今となってはかなりリーズナブルになった。
たとえばRED WINGやDANNERのワークブーツの場合30,000円近くするのに対し、BEANブーツなら約半分の14,000円。確かに作りは前者に比べるとチープではあるが、今となってはこっちの方が履いている人が少ないので注目度が高いかもしれない。
雨の日だってへっちゃらだし。

ということで100周年のお祝いもかねて1足買わせていただいた。
そう、お祝いなので仕方がない。

たまたま、昔からこれが欲しかったという偶然はあるけれど、100年も続けてきたブランドに敬意を表して、お祝いに1足買わせていただいた。

昔のように釣りには行かないし、ぬかるみの多い森でハンティングをするつもりもないが、1足買わせていただいた。
ん・・・・・・、チノにもデニムにも合うじゃないか。
ツイードのジャケットをその上に羽織りたい。

そうだ!そういえば、去年ハリスツイードも100周年だったので、お祝いに2着ジャケットを作らせていただいたじゃないか!
偶然とは怖いものだ。

よーし。この秋冬は一気にブリティッシュだ。
久々にニッカーズも出してこようか。そうそう、ツイードのハンティング帽もある。
長めの枝にチェックの傘だってある!

どんどん頭の中でスタイルができあがってくるぞ。

ん・・・・・・・、早く涼しくなってくれ・・・・・・。


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ポケットチーフは欠かせない。 

ポケットチーフ

節電の影響もあって、世の中ますますクールビズ。
2プライスのスーツ店などでもネクタイの売り場は半分以下になっています。

暑いのは私も大の苦手。
この時期は暑さ対策かそれともファッション性か、非常に頭の痛いところです。

そして今、クールビズのせいか、ビジネスマンのVゾーンはあまりにも悲しい状況になっています。
シャツの第1ボタンをあけるというのは、致し方のないところですが、第1ボタンをあけたあとが問題。

まず、第1ボタンをあけたときに衿がきれいに開くかどうか。だいたいの場合、レギュラーの衿では衿先がべろっと左右に開いてしまいます。オマケに衿にアイロンが効いていたりしますので余計に不細工。センスの悪い政治家が国会中継でみせるあの様子です。

ノーネクタイで第1ボタンをあける以上は、やはり衿の開き具合に気を遣いましょう。
たとえば、ボタンダウンにするとか、スナップダウンにするとか。

そしてその次は、ネクタイがなくなって頼りなくなったVゾーンをどうかっこよく飾るか。
冬ならアスコットタイやスカーフというところですが、いかんせん暑い。シルクのものなど巻こうものなら、汗で一気に変色ということになりかねませんし、なにより暑くてやってられません。
ある程度カジュアルな職場なら、今年流行のバンダナを細くねじって巻くというのもありかもしれませんが、なかなかそういう職場ばかりではありません。

そこで登場、ポケットチーフ。これは便利。
上着の色やシャツの色とのコーディネートを楽しめるだけでなく、少々派手目のものでも問題ありません。
メンズのブランドも、ネクタイが売れないので、代わりに何か売らないといけないということで、最近は種類も豊富。

上の写真のように、最近のジャケットには胸ポケットの裏地をひきだすと、そのままポケットチーフになってしまうと言う裏技を使ったものも登場しています。

最初はなかなかキザな感じがして、少し抵抗があるかもしれませんが、明日のジャケットのポケットに是非一枚。

ノーネクタイのスタイルが一変するはずです。是非。

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