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デザイン事務所の淘汰はどこまで進むのか 

先日また1つ知り合いの事務所が実質解散しました。
もうひとつ時間の問題のところもあります。
京都ではそこそこ大きなところも末期的症状を見受けられるところもあります。

当社は、おかげさまで昨年も今までで最も良い実績を上げることができ、今年もまあまあといったところです。

ただ、こうもデザイン事務所がどんどん淘汰されていくと、他人事とは思えなくなってくるのが人情というモノ。
いったいどこまでこんなことが続くのやら。

ただ、こんな状況は何も不景気だけが原因ではないと私は思っています。
それよりももっと業界の構造的なことに原因があると思うわけです。
現にバブル崩壊後20年ほどの間に何度か景気も回復し、それなりに潤っていた時代があったにもかかわらず、この業界はいっこうに潤いませんでした。

ではそれ名はなぜか・・・・。

ズバリデジタル化の爪痕です。
などというと、「デジタル時代になって単価が下がって納期も詰められて、そんなことがあるからだ・・・・」と、思う方が多いと思います。
ただ、それも間違ってはいませんが、実はそれよりももっと大きな問題にみんな気づいていないようです。

デジタル化され始めた20年弱前、この業界はデザイン、コピー、写植、版下、イラストというように各役割がしっかりと別れていました。
ところがデジタル化によってどんどん仕事のなくなった写植や版下に関わっていた人たちは、自分たちが生き残るためにMACを導入してデザイナーへと転身しようとし始めました。
正確に言うとデザイナーを名乗る版下やさんが巷にあふれ出したのです。
もちろんこの人たちも自分たちの仕事を確保しないわけにはいけませんので、何とか生きる道を模索した結果のことですから、仕方のないことです。
ということは、巷にデザイナーと呼ばれる人が一気に増加して、競争が一気に激化したことになります。

その上、バブル崩壊による単価の低下や仕事自体の絶対量減少などがかさなり、よけいに過当競争が進むこととなったわけです。

当然、デザイナーの数が一気に倍ほどになったわけですから、仕事にあぶれるところが出てくるのは分かり切ったことで、その恐怖感から逃れるために価格を下げたり、無理な納期でも仕事をうけたりするところが出てくるのは想像に易いことです。

ただ、前にも書きましたがこの悪循環の入り口に足を踏み入れてしまうと、もう浮き上がることは絶対にできません。
そして、それに耐えきれなくなったところが淘汰されていくのです。

結局、デジタル化によって一気に増えたデザイナーが、淘汰され選別されて適正な数になっていくということではないでしょうか。

「増えすぎたモノは減る」それだけではないのかなと思う、おだやかな春の一日です。

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