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おとな買い 

シューズキーパー

シューズキーパーのおとな買いだ。いっきに10足分も買った。
高いものになると1万円以上もするが、今回私が買ったものは、もちろんそんな代物ではない。
ABCマートという靴の量販店が販売しているものなので、1足分で2000円ちょっとだ。

2000円ちょっとといっても、立派にシダー製。木の香りが心地よい。
これなら靴のいやなにおいも取ってくれそうだ。
以前にも買ったことがあるので品質に心配はなかった。

今回買い足した分でようやく持っている靴のすべてにシューズキーパーが入ったことになる。
かなりうれしい。

シューズキーパー

こんな単純な形をしているけれど、こいつを靴に入れているのといないのとでは、靴のもちがぜんぜん違う。
というか、靴の見栄えが全く違う。
どうしても靴というものは、はいているうちに幅が広がって脱いだ姿があまりにも情けないという状態に陥る。ところがシューズキーパーを入れていると靴本来のフォルムが長期間崩れないだけでなく、シダーの心地よい木の香りが靴のにおいを緩和してくれる。

いくら2000円とはいっても10足分も買うと20000円以上になり、ちょっとした靴が1足買える。
それでもシューズキーパーはそろえる価値が絶対にある。

紳士たるもの靴はいつもぴかぴかで型崩れしていないものをはいていなければならない。

前に一度書いたことがあるが、最近の若者は靴にお金をかけない。
なぜか財布にはヴィトンなどのブランド品を選ぶが、靴は同じものを延々と履いていたりする。

あるアンケートで25才から35才までの男子が持っている靴の数はスニーカーも合わせて平均5.1足。
普通は1足くらいスニーカーを持っているので、残りの4足が革靴か。
そのうちカジュアルなものが半分あるとすると、ビジネス用には2足と言うことになる。
これではいけない。
靴というものは1日はいたら2,3日は休まさなければ中の湿気が取れない。
そういう状態で毎日同じ靴をはき続けると極端に傷みが早い。

それを避けるには最低でも3足の靴を1日づつ交代ではかなければならない。
理想を言うと茶色が3足、黒が2足、カジュアル用の革靴が3足、スニーカーが1足、アウトドア用のトレッキングシューズが1足。つまり最低でも10足は必要なのだ。

さらに細かく指定すると
茶色
●コインローファー
●ウイングチップ
●ストレートチップ
黒色
●ストレートチップ
●モンクシューズ
カジュアル用
●茶色か赤、ネイビーなどのデッキシューズ
●サドルシューズ
●スウェードのプレーントウ
スニーカー
●トップサイダータイプかコンバースタイプ
トレッキングシューズ
●メリルの紐付き

これにあと革のサンダルがあればまずは合格か。

特に新入社員諸君、これから1足づつ買い足していかなければならないので、大変だとは思うが、ここでがんばって靴をそろえると5年先に他とは大きく違ってくるはずだ。

まずは足下から。
おしゃれの基本である。

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cocon karasumaの昼食 

ココン烏丸

開業して7年がたった。
何軒かのテナントが移動したが、まずまずお客さんは入っているようだ。
開業当初はここで食事をするのは至難の業であったけれど、今はランチも少し早めに行けば何とかなる。

と、いうことでついこの間久しぶりにここで食事をした。
打ち合わせが11時過ぎに終わったので、ほぼ開店と同時に入った。
もちろんがらがらだ。
パスタランチを大盛りで頼んだ。だいたいこの手の店のランチは女性向けの量であることが多いので、先手を打ったつもりだった。
ランチのドリンクはいつもアイスコーヒーと決めている。
特にコーヒー好きというわけでもないし、シロップもミルクも何でもありの邪道な飲み方だ。

しばらくしてサラダと一緒に予想外のパンが来た。
これなら大盛りにする必要はなったかな・・・と少し後悔したが、ここは大盛りでも同じ金額なので、まあいいか・・・と思っていた矢先、メインのパスタが来た。

・・・・・・・。これはでかい・・・・。
最近の私はダイエット中なので、食事の量自体が以前より減っている。
そこへこの量はつらい。
つらいが残すのももったいないし、だいいち格好が悪い。
あのかわいい店員に「残すなら最初から大盛りにするな」と思われそうだ。
私が店員なら絶対にそう思う。

いまさらながらあのパンが堪える。
そうこうしているまに、こんどはアイスコーヒーが来た。
もうすでにおなかはパンパンだ。

こんなにたくさん食べてしまったら、せっかくのダイエットが無駄になってしまう。
ましてやこの後、この近くのテーラーでジャケットでも作ろうかとたくらんでいるのに、サイズが狂ってしまうではないか。

しかし食べるしかない・・・・。

苦しい・・・・。

もう少しだ・・・・。

ようやく完食。かなりきつい。
しばらく動けない。
ジャケットはどうしようか。
ACTUSで時間でもつぶそうか・・・。

この手の失敗はいくつになっても繰り返してしまうものだ。
いい加減大人の注文の仕方を心得なければならないと思っているが
あと半月もすれば48にもなろうかというのに
いまだ中学生気分が抜けない。

とりあえず、この苦しんでいる様子を
かわいい店員に気づかれてはならない・・・・・。

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四条河原町の昼食はこれ 

木の葉丼

四条河原町方面の仕事というのは、少し気分が軽い。
だいたいの場合、銀行の本店に行くか、大きな本屋へ行くか、雑貨屋へ行くかのどれかである場合が多い。
事務所から行く場合はほとんど車なので、どこかの駐車場に止めなければならないが、最近はコインパークがどこにでもあるし、ましてや平日でもあるので、止めるところを探し回るようなことはない。
ただ、別に取り立てて理由はないが、いつも止める駐車場というのがだいたい決まっている。
四条より上の場合は麩屋町通、下の場合は御幸町通。
そして、だいたいの場合昼を挟むことが多い。
いつもいつもコンビニのダイエットメニューではいい加減飽きが来るし、近所のラーメン屋ばかりではダイエットどころではないので、こういう日はわざわざ昼飯をこのあたりで取ることにしている。

「権太呂」というそば屋は、その麩屋町通にある。和風ではあるが鉄筋のビルであり、いかにも儲かっていそうな京都独特の店構えだ。
入り口を入ると店の中まで石畳か続く。しかも打ち水までされていて、いわゆる京都らしい風情が感じられる。

私はそこでだいたいの場合これを注文する。
「木の葉丼」と「一服そば」。「一服そば」というのはよくあるランチ用のミニそばだ。
以前にも書いたことがあるが、私は世界一うまい天とじ丼を知っているので、どうしてもそれと比べてしまうが、ここの木の葉丼もなかなかうまい。
少し濃いめの味付けがご飯に絡んでどんどん箸が進む。

以前は「木の葉丼」と「きつねそば」という風に単品を2つ頼んでいたが、さすがにダイエット中は「一服そば」で我慢だ。

ただ、場所が場所なので正直少し高い。だいたい1品1,000円前後なので単品を2つも頼むと昼飯から2,000円コースだ。
しかし、ちょっとのれんをくぐっただけなのに、まるで別世界に潜り込んだかのような気分にさせてくれる、不思議な店だ。

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自分の誕生日の新聞に思う 

誕生日の新聞

先日の慰安旅行で訪れた明治村で、自分の誕生日の新聞をプリントアウトしてくれるサービスを見つけたので、スタッフ全員がプリントアウトをした。

うちの事務所の最年少は20才。最年長は私の48才。(あと1ヶ月間は47才)
28年の差は大きいということを改めて感じた。

私の誕生日の一面には、暗殺される寸前のケネディ大統領の名前も見える。
誌面には今では見ることができない国の名前や商品の広告など、自分の生まれた時代をはかるための材料が一杯だ。

私は今でも毎朝新聞に目を通す。自分が若い頃新聞配達をして学費や小遣いを稼いでいたこともあって、新聞に対しては人よりも思い入れが深い。
特に一面の記事は配達しながら大まかなところは目を通す癖がついていたので、いまだに朝新聞を見ないのは、少し物足りない。

最近の若者は新聞を読まないらしい。と、いうか新聞を取っていないらしい。
うちの事務所で新聞を取っているのは私だけだ。独身が3人、既婚者が4人だがどの世帯も新聞を取っていないらしい。
別に新聞を取っていなくても生活に困ることはないし、ニュースならネットで見ることもできる。昔は重要であったテレビ欄でさえ、地デジになった今は必要性が低くなった。
だから、別に新聞は必要ないという。

最近、情報の取り方が便利さのあまり独りよがりになっている気がする。
自分が求めている情報はいくらでも出てくるけれど、それは逆に言うと自分が求めている情報しか出てこないということだ。
私はいつも情報というのは2種類あるとスタッフたちに言っている。
一つは自分が求めて探し当てた情報だ。これはその情報を得たときの満足感が大きい。
そしてもう一つは、何気なくものを見ているうちに偶然発見する情報だ。このたぐいの情報はそのときすぐに役立つものは少ない。その情報に価値観を見いだすまでにある程度の時間を要するし、もしかするといつまで経っても役に立たないかもしれない。

でも私はこの後者の情報こそ大事にしたい。自分が求めている情報だけでは知識の蓄積が自己満足にしかならないからだ。
気づかないうちに吸収している情報こそが自分の引出を増やしてくれるのだ。徐々に、少しずつ人よりもチャンネルを増やしてくれるのだ。

そういうことを求めると、情報の取り方がネットだけというのは無理がある。新聞や、雑誌、チラシ、パンフレット、看板、テレビ、ラジオなど、自分が期待しているもの以外の情報を発信しているものにすすんで触れるべきだ。

ipadやアンドロイドなど情報端末が驚異的に進化して、世の中から紙の媒体が姿を消すのではないかと言われることがあるが、そんなことはあり得ない。
現に、テレビが登場してからかれこれ半世紀以上が経つが、新聞もラジオも雑誌もどれも姿を消していない。情報の伝達にはそれぞれ得意な方法というのがあるので、いくら最近の情報端末が優れているからと言っても全てのケースをカバーすることはできない。
つまり、情報というのは自分が期待していないところで偶然得るというパターンが存在する限り、現在の新聞や雑誌、ラジオ、テレビと言ったメディアは必要なのだ。

情報はネットで得るから大丈夫、などと言っていては、知らないうちに独りよがりのチャンネルしか持てない人間になってしまう。
そして、それはこれから伸びてゆこうとする若きデザイナー達にとって、気づかないうちに大きなハンデになるということを気づかなければならない。

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きっと租界はこんなだったのだろう 

東華菜館

鴨川・四条大橋の袂に東華菜館がある。
対岸の南座、菊水とともにこの界隈の風景には欠かせないものだ。
橋の様子やそのほかの建物などは時代の変化とともに移り変わっているが、その3つの建物は戦前からこの場所を動かない。
なんでも、この東華菜館はもともと南仏料理のレストランであったらしい。その名残が玄関や外壁の至る所を飾るレリーフのモチーフとしてのこっている。タコ、魚介など南仏料理には欠かせない食材を巧みにレリーフの装飾として組み込んでいる。
そして、もう一つこの建物の売りは現役のエレベーターとしては日本最古のものが今も大切に使用されていることだ。
食事に訪れたものであれば誰でも乗ることができるので、一度足を運んでみてはどうだろう。

階上には宴会用の大小個室や写真のような広いホールがある。
エレベーターを降りてその中に一歩足を踏み入れると、そこには外界とは違った1930年代の上海や大連の租界のような時間が流れている。洋風でも中華風でも日本風でもない。そんな不思議な時間と匂いを味わえる。
もちろん料理も満足できるものだ。
コースでも7~8千円で男性でも満腹になるし、これから夏場は鴨川沿いにビアガーデンも設けられる。

私の祖父と祖母は、はるか70年も前に大連の日本人租界にあったダンスホールであの激動の時代を過ごした。ダンスホールでタンゴ・バンドのバンドマスターだった祖父は悪魔の楽器といわれたバンドネオンを操り、京都を飛び出して東京の少女歌劇団に所属した祖母と半ば駆け落ち同然に大連にたどり着いた。
慶応ボーイであったお坊ちゃまと養女に出され、親と折り合いの悪いあばずれ少女の恋であった。

きっとその頃の租界のレストランは、こんな雰囲気だったに違いない。

清純なウエイトレスの女性が中国人であることもよけいにそんな気分を助長する。

この夏は久しぶりに70年前の恋を思いながら、ここのビアガーデンにでも行ってみようか・・・・。

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