26年が過ぎ、27年目が始まる 17
そしてこの頃今までになかった大きな変化が訪れた。
以前からおつきあいいただいていたコピーライターの北氏から専門学校生のインターン生を受け入れてもらえないかというオファーだった。
私はこの頃すでに京都のデザイン業界について様々な疑問や問題点を感じていたこともあり、デザイナー教育が現状どういうことになっているのかも興味があったし、また、母校である嵯峨美(現在の嵯峨芸)の状況を恩師から聞かされたりしていたので、インターン生を受け入れると言うことにかなり興味があった。
この頃はまだデザイナーのインターン生自体がまだまだ始まったばかりで、企業によってはタダで使えるアルバイト的な受け入れ方をするところも正直あったようだ。ただ、私はいくら専門学校生とはいえ在学中にデザインの業務でアルバイトがこなせる実力がついているとは思えなかったし、勘違いをしているそんな企業はいつまで経ってもデザイナーというものを育てられない企業だと思っていたので最初から私にしては珍しく純粋な気持ちで受け入れることができた。
初めて来たインターン生のことは今でも覚えている。
男女各1名で二人ともえらくまじめにデザインというものに向き合っていたし、思っていたよりもレベルの高い力をつけていた。たった3週間という短い期間ではあったが、初めて受け入れるこちらも新鮮であったし、いろいろな話をした。
その専門学校からは今でも定期的にインターン生が来るし、そういうことをブログやHPに書いたことでさらに様々なところからインターン生受け入れの要請が来るようになった。
今までオファーがあったのは大学が京都造形大、成安大、大阪成蹊大の3校、専門学校が京都芸術デザイン専門学校、創造社の2校、各種学校はヒューマンアカデミー、MACINデザインスクール、京都シュタイナー学校の3校と様々な教育機関からの申し出があった。
人数も明確に覚えてないがおそらく50人は悠に超えている。
学生もいろいろで、皆それぞれに自分自身のコンプレックスやデザインというものに不安を抱えながらも懸命に勉強している子もいれば、やはりいつの時代にもいるタダ何となくデザインナー志望という子もいる。
たまたま私の息子も2人とも美大生であるので、同じ世代の彼らのことは何か妙な親近感があり、少しくらいは彼らにとっていい出会いであったと思ってもらえればうれしいと思うようになった。
将来的に彼らが社会に出て立派なデザイナーになったときに「あんな素敵なデザイン事務所があったなあ」と思いだしてもらえれば誠にうれしいし、うちの事務所のブランド力アップにもつながるだろう。
彼らがインターンに来ている間には必ずゆっくり話す時間も取ろうと思っていて、彼らがこれからデザイン界に出て行く上での不安や思いを聞くことにしている。
不思議とそういう話をしていると自分自身も若かった頃の新鮮な気持ちがよみがえってくるようで、私にとっても良い刺激となっている。
話はジレンマを感じていた頃に戻るが、その頃の停滞感を打破するにはやはり、キャパシティーを増やし、事務所としての基礎力をアップさせないといけないと思い出していたが、そこで次のステップに進む活力を呼び起こしてくれたのは、インターン生たちの若い前向きな様子かも知れない。
そしてそれをきっかけに、ついにコイズミデザインファクトリーはまた新しい1歩を踏み出すこととなる。
- [2014/06/29 23:44]
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決算が迫ってきた。
うちの事務所は6月末が決算だ。
理由は簡単、私の誕生日が6月末だからだ。
6月末に決算を持ってくると1年の中で2回の節目をつくることもできる。
6月末というのは1年の丁度前半が終わるときでもあるので丁度良い。
その代わり年月の経つのが思い切り早く感じる。
うちの事務所は法人化して今期が23期。7月から24期目に入る。
(創業はそれよりも3年前なので27年目ということになる。)
23回も決算という儀式を経験してきたのかと思うと
自分の年齢を感じずにはいられないが、
デザイナー人生も30年を超え、もうそろそろベテランといっても良いのではないかと思い始めているし、
さて後何年できるのかと考えることもある。
今年は特に大きく事務所運営の舵を切ったので
不安もあったが、なんとかまずまずの結果を得た。
来期はさらに速度を上げてぶっちぎっていきたい。
コイズミデザインファクトリーの驀進に乞うご期待。
- [2014/06/26 20:43]
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- [2014/06/22 03:04]
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半紙が来た。
私は仕事柄絵や文字を描くことが多い。
よく「弘法は筆を・・・・」というが、あれは「自分がへたくそなことを道具のせいにしてはいけない」という意味であって、「うまい人はどんな道具でもうまくこなす」という解釈はちょっと違っている。
私がうまいかへたかは別として、道具の感触にはめっぽううるさい。
私は常々「人間の発想を形に表す瞬間は絶対にアナログである」といっている。
筆やペンでものを描くときや、思いついたメロディーを歌ったり演奏したりするときがその例だ。
たとえ思いついた文章をパソコンのワープロソフトで打ったとしても、キーボードをたたくという作業はやっぱりアナログなのだ。
そのあとの工程を少しでも効率的に、かつ少しでも速く消化しようとするためにはそこでデジタルに置き換えるわけだが、人間の脳から発想を具現化する瞬間はどこまでいってもアナログなのである。
だからその接点になる道具は重要なのだ。
それは別に高価のものでないといけないわけではない。
使い手によって千差万別、結局は自分に合っているかどうかなのだ。
私の仕事の場合は、それがマウスとキーボードであり、筆であり、マーカーであり、鉛筆であり、ペンなのだ。
そしてそこには必ず相棒がいて、それが紙であり、インクや絵の具であり、マウスパットであり、モニターなのだ。
とりわけ、筆とペンと鉛筆、そしてその相棒の紙にはうるさい。
そのなかでも筆と半紙の組み合わせとなると、かなりうるさくなる。
さらに筆と半紙の場合は墨まで絡んでくるのでさらにやっかいだ。
筆の場合は自分にあったものを見つけたり、だんだん自分の書き方になじんできたりしたものは長期間使えるけれど、半紙の場合は消耗品であり、なおかつ種類があまりにも多いのでその都度自分に合うかどうかは微妙だ。
そして先週末に新しい半紙が届いた。
本来なら試し書きをしてから購入するのが良いのだが、ネットで購入する以上それは無理だ。
最近、紙の消費が多いのでわざわざ書道道具店まで買いに行っている暇がないのだ。
何度も言うが、筆や紙はある程度の基準を超えれば善し悪しを決めるのは価格ではない。相性だ。
筆を走らせたときのざらつきとか、墨のにじみ方とか、紙の厚さとか、相性を左右する項目は多い。
それだけ相性が大事なので今度の紙がどうなのか・・・・、
明日、さっそく書く仕事がありそうだ・・・・。
- [2014/06/15 22:00]
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26年が過ぎ、27年目が始まる 16
デザイン事務所というものはやはりこなしてなんぼのビジネスである。
つまりそれは人の手によって仕事がこなされ、売り上げが積み重なっていくものであるから、売り上げを上げるためには人手が必要になってくるということだ。
しかし、人手を増やすというのは大きなリスクを伴う。人手を増やしたからといって、その分受注が増えるという保証などどこにもないからだ。
さらに人手を増やすためには場所も必要になってくるので、広い場所への引っ越しやコンピュータの費用などリスクはさらに増大する。
約12〜13年前の私はそのジレンマにもがいていた。
そこで考えたことはアルバイト要員の確保と外注という方法だ。
この方法なら忙しいときだけ人員を確保し、暇なときは人件費を抑えることができる。
早速、知人のつてや紹介などでアルバイト要員と外注先を2件確保した。
ところが世の中そうそう甘くはない・・・・ということにまもなく気づくときが来た。
やはり、アルバイトではできることも限られているし、ここぞと思ったときに都合でこれなかったりして、なかなか充分仕事をこなすというところまではいかない。
外注とて同じことである。
相手の仕事のつまり具合やスキルによって時間もかかるし、充分満足のいくものが上がってくることもまれであった。オマケにちょんぼでもされたときには、いったい誰のために仕事を取っているのかがわからなくなってしまう。
そう、結局デザイン事務所は外注なんてしてはいけないんだ。
自分たちの手で打ち合わせをし、デザインをし、納品をして稼いでいかなくてはいけないんだ。
しかし先ほども書いた取り、そのためには場所と人員の確保が必要となるのだ。
んんん・・・・・。
考えどころを迎えているなあ。
そういう思いにもがいていた40歳前の私だった。
- [2014/06/13 01:45]
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身内ではゴルフブーム
この1年の間に周りが急にゴルフめいてきた。
そういう私も昨年の8月に7年ぶりのゴルフ復活となったわけだが、私の場合は仕事の絡みもあっていくら何でももう少しちゃんとやらないと・・・という気持ちからであったが、今となっては自分の趣味の中で最も時間を割いているものとなった。
しかも、Roots Golfというクラブメーカーの仕事をいただくようになってその傾向は一気に高まり、仕事がらみというのは口実で、実のところゴルフが面白くなってきた。
その上、50歳を超えたあたりから中学時代の友達との交流が復活し、飲み会やゴルフと行ったプチイベントが頻繁に行われるようになり、どうせならと今までゴルフをやったことのないものや私のようにしばらく遠ざかっていたものまで巻き込んで「朱雀中学ゴルフ倶楽部」というものまでできてしまった。
フェイスブックというものがこれには大きく貢献しているが、現在のところ約12名のメンバーが参加している。
次は7月20日。2組で3名づつ。今回は初参加の復活組が1名とコース2回目が1名。その上私のように復活1年未満が2名と素人ばかりのラウンドだ。
それでも中学時代からの友人ばかりでまわるというのは、大変楽しい。それぞれにベストを尽くせば勝ったも負けたも何もない。
それまでにも打ちっ放し大会があるだろうし、つい最近はじめた友人の練習にもみんなでつきあう。
できれば今年、そんなメンバーで温泉に1泊しながらゴルフをするというのを計画している。
みんなそれぞれ仕事の都合や過程の都合があるが、何とか予定を合わせて実現したいものだ。
その前に5年ぶりの同窓会もあるので、またメンバーが増えるかもしれない。
- [2014/06/06 23:23]
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