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町家ブームに思う 

町家

京都は今、空前の町家ブーム。
特に中京、上京、下京といういわゆる中心部では、町家を利用したCafeやレストラン、雑貨ショップ、アパレルのショップなどがどんどん増えています。
ガイドブック片手の旅行者が、室町界隈や御幸町あたりで、お目当てのショップやレストランを探し歩いている姿をほんとにたくさん見かけます。

私としては、この現象をかなり良しとしています。50年も100年も、いや場合によっては200年も前に建てられたこれらの建物を大事に使い続ける手段を見つけられたのは、実にすばらしいことだと思います。

元々古いものですから、これらを維持していく関係者のご苦労は、計り知れないものがありますが、ただ、ひとつ思うことがあります。

今、私たちは歴史あるこれらの建物をうまく活用することができていますが、元を正せばこれらの建物は、その時代の技術を結集し、長い年月使える立派な建物を先人たちが残してくれたからに他なりません。つまり、先人が残してくれたからこそ今の京都らしさが造られ、維持されてきたのです。

では現代はどうでしょう。
いま私たちは、50年も100年もさきの世の中で、「これこそ先人の残してくれたもの・・・」と思ってもらえるような文化や建物を残せているでしょうか。何でもかんでも価格競争ばかりに気が向いて、肝心の様々な文化の継承や表現をちゃんとできているかどうか、はなはだ疑問が残ります。

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