京都の街に未来のヴィジョンはあるか
仕事で東京や大阪へ行くとつくづく思うことがある。
それは、わがまち京都の今後について。
私は京都に生まれ育ち、その歴史と伝統に敬意を払い、この街を愛してきた。
ただ、ここ最近の京都は、外人をはじめとした観光客が激増したり、雑誌やメディアで日本の心の源のように紹介されたりと内外からは注目されてはいるものの、今ひとつ活気がない。街としてのときめきが停滞しているのだ。
たとえば東京。もちろん日本の首都であるから発展は当たり前だが、ここ2~3年の間にどれだけ変貌していることか。丸の内界隈の高層ビルラッシュや高級ブティック街の出現、六本木ヒルズや東京ミッドタウン、国立新美術館、赤坂サカス、汐留界隈、表参道ヒルズなど数え上げればきりがない。
そして大阪。梅田では阪急百貨店のリニューアル、大丸の増床、大阪駅北側の総合開発、南海パークス、○I○Iの出店、IKEA大阪店オープンなどの開発ラッシュ。また、近郊では西宮ガーデンズなども相次いでオープン。
また、大阪では財政難の突破口として府庁の移転問題が激しく議論されたり、東京でもオリンピックの誘致に必死だ。
これらはそれぞれに賛否両論あるとは思うが、すべてに共通していえることは民間と行政が真剣に議論をし、お互いに協力し合いながら自分たちの街を少しでも魅力あるものへ変えていこうという姿勢が現れているということだ。
たとえそれがビジネスのためであろうとそんなことはかまわない。一番大切なことは民間と行政が一体となって自分たちの街の未来に対してビジョンを持っていることだ。
それに引き替え京都はどうだろう。
京都駅南開発事業の目玉であったはずの京都最大級のショッピングモールはいまだに開店のめども立たず空き家のまま。何年先かわからない水族館建設は完全に民間に頼り切り、地下鉄まで通した京田辺は同志社大学だけが貧乏くじを引いたかのようにそのほかの発展はないまま。せっかく京都高速ができても行き着く先に何もない状態だ。
あれだけ大騒ぎをした迎賓館にしても、いったい年にどれだけ稼働していることやら。一般市民は憩いの場所を提供したにもかかわらず見学することしかできない。
稲荷山トンネルに至ってはいつ走っても自分の前後は何も走っていない状態、京都駅前のヨドバシが完成したときの交通渋滞の予測もはたしてどれだけされているのかわかったものではない。現に周辺道路は伊勢丹とビックカメラだけで現状でも満杯状態だ。
前々回このブログで取り上げた市民しんぶんの記事で、知事と市長が何を話し合うためにわざわざ同席したのかというと、驚いたことに「市バスの走行環境改善」と「放置自転車問題」。
それも確かに大事ではあるけれど、そんな問題は担当者レベルで話し合えば十分だ。
有名大学を出た職員がわんさかいるではないか。
知事や市長はもっと大きな視野で京都の未来へ向けた開発計画について話し合うようになれないものか。
厳しいようだが、実にレベルが低い。
京都の街には仏教界や伝統産業の組合など難しいしがらみが多いのはよくわかる。
ただ、その業界の努力もあって年間に5000万もの観光客が来ているのも事実だ。これだけ世界からも注目される「京都」という街の首長になった以上そのくらいのことは百も承知のはずではないのか。
現市長や前市長のように自分の母校をブランド化することが教育改革だなどといっていることで市民が納得するとでも思っているのか。
ここ最近京都府も京都市も首長は身内(助役や教育委員会上がり)からばかり出ている弊害としか思えない。
ここらでもっと大きな視野でこの伝統ある京都の街を活性化するリーダーの出現を望みたいものだ。
それがたとえタレントであっても、国会議員の鞍替えであってもかまわない。
京都出身の京都を愛する人物であれば、あとは「京都」という街をどう経営してゆくかのビジョンを示せる人物が良い。
役所の中から出すのはもう人材の限界が見えたと思うのだが・・・・。
またまた辛口なコメントになったが、私は京都を愛する一市民として、声高に言い続けることくらいしかできないのであえてここで言わせていただいた。
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