校章・組章
私は、中学、高校と公立でしたので、6年間学生服で過ごしました。
いわゆるツメ入りという奴です。
その当時は学生服というとカラー(立ち襟)のところに、校章と組章をつけるのが決まりで、学校の購買などに必ず売られていたものです。
毎年買い換える組章は、真鍮製で七宝仕上げ。今では考えられない贅沢仕様です。
裏側に螺旋とビスがあって、カラーに開けた穴に通して裏側から螺旋で締め付けるという本格派です。
夏には学ランは暑くて着れないので、ホルダーと呼ばれるビロードに裏打ちして安全ピンでぶら下げるようなものがあって、そこに校章と組章を上下に並べてつけました。
今から思えば制服というものにまだまだ軍服の名残が残っていた時代でした。
その私の母校に息子2人も通っていましたが、もちろん今はブレザー。
これも時代でしょう。
制服というのは善し悪しで、規律を重んじる社会に適合する人間形成には都合のいいものですが、流行とかファッションセンスとかいうものの芽は明らかにつみ取ってしまうという弊害も持ち合わせていて、10代の多感な時期にはかなりのマイナス要因となります。
事実、私は美大に入った時に、私服制の高校に通っていた同級生に混じると明らかに自分がださく感じたものです。
6年間も学生服と体育用のジャージでほとんどの時間を過ごしたものと、街へ出ていろいろな洋服を見慣れたものとの差は、果てしなく大きく、妙なコンプレックスを抱かずにいられませんでした。
おかしなもので、そんな私が今では「トレンドがどうとか」「ブランドのコンセプトがどうとか」いって、人様からお金をいただくような仕事もしています。
きっとそのときのコンプレックスがなかったら、今頃ファッションというものにそれほど興味を持っていなかったのかもしれません。
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