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最近の若者のファッション購買傾向は 

セレクトショップ

私は時々いろいろなブランドの立ち上げやシーズンのテーマを決めるときにそのブランドのコンセプトをつくるという仕事をしています。
そういうときに必ずクライアントから求められるのがそのブランドのターゲットという奴です。
一昔前なら、年齢はこのくらいでこんな趣味趣向を持ち、収入はこのくらいで、こだわりを持った何々・・・という具合に決まり切ったモノがありました。

ところが最近はちょっと事情が違います。

一昔前ならファッションに興味のある若者は、休日ともなると街に繰り出し、自分のお気に入りのブランドやショップを周り、雑誌に載っていた流行のアイテムを探し当てたり、まだ他の人が気づいていないような新しいブランドをあさったモノです。
そして少ない軍資金の中から、何とか捻出したなけなしのお金で服を買い、手持ちのアイテムと必死になってコーディネートを組んだり、ワッペンや替えボタンでカスタマイズしてみたりと、オシャレをすることに対して勉強熱心でした。

それに比べると最近の若者は(こんな言い方はじじくさいといわれそうですが)物事に対して一生懸命に努力するということを嫌いますので、ファッションに対してもどこか人に頼るところがあります。
いま街を賑わせているセレクトショップはその傾向の結果現れた販売形態に他なりません。
「自分で選んで自分で組み合わせる」というファッションの最も根本を放棄してしまい、「誰々が選んだ」とか「どこどこのショップが選んだ」ということに価値を見いだしているようです。

結局のところ「自分で選ぶ」のではなく「選んでくれる人を選ぶ」という時代になってしまったのです。

ただ、これにより自分の趣味に凝り固まることが少なくなったので、そのセレクトショップにさえ売っていれば少々テイストにばらつきがあってもあまり抵抗なく受け入れることになっていますので、昔のように「がちがちのアイビー」とか「今山から帰ったばかり」のような極端なアウトドア野郎はすっかり息を潜め、その時々の流行やそのショップのバイヤーの都合で売れるアイテムが替わりますので、いわゆる「なんちゃってトラッド」や「なんちゃってアウトドア野郎」が街にあふれることとなっています。

ですから、若者のファッションにおいて、今最も効率のよい販売戦略は「選ぶ立場の人」、すなわちショップのバイヤーや雑誌のライター、カリスマ店員、カリスマモデルといった人たちをいかに押さえるかということにつきるといえます。

各アパレルメーカーのMDやデザイナーは、何かというとヨーロッパのトレンドを気にしてものづくりをしてしまいがちですが、市場でそんなトレンドを理解しているユーザーはほんの一握りのファッションオタクでしかなく、実際は「選ぶ立場の人」の選んでくれるアイテムしか彼らの眼中にないのです。

ですから、これからの販売戦略はユーザーの傾向ではなく、その「選ぶ立場の人」たちがどんな形のファッションビジネスに関わっているのかを分析する方が遙かにマトを得ていることになるのではないでしょうか。

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