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「量より質」という言葉はいかがなものか 

京都

昨年、久しぶりに京都の観光客が減少した。
長年の目標であった5000万人を達成したかと思えば、たった1年で減少に転じた。

理由はおおむね世界同時不況のあおりとのことだが、果たしてそれだけであろうか。

今年京都市や観光関連団体が掲げている方向性に「量より質」というスローガンがある。
誰が考えたのかは知らないが、今の京都市のリーダーならこんな節操のないスローガンをぶち挙げても何の不思議もない。
だいたい「量より質」というのはどういうことか。
意地悪な解釈をすれば、「とにかく多すぎるのは、さばくのがやっかいなので数は少なくても質の高い観光客だけ来てくれればいい。」という風になってもしかたがない。
現に各団体の言い分を見ても「長期滞在型で京都の伝統と文化をじっくりと堪能してもらう」ということが平然といわれる。
だいたい長期滞在をして京都の伝統や文化を堪能するにはどれだけ金がかかると思っているのか。

京都観光に来た人々のアンケート結果を何かで見る機会があったが、「店員や運転手の対応が横柄」とか「見せてあげているという態度が気に入らない」などという悪評が目立った。
もともと京都人は腹の中で何を考えているかわからないなどといわれるが、そういう既成概念を実証しているようなものだ。

ただでさえ京都の観光地は本物が少ないといわれるのに、1200年の伝統だけにあぐらをかいていてどうするのだ。
ましてや天守閣すら残っていない城や1つも国宝がない寺が世界遺産のひとつに数えられていたりするような低い意識の観光地が「量より質」とは何事か。

100歩譲って「量より質」というのは「おもてなし」のことであって「粗悪なおもてなしをたくさんするより質の高いおもてなしをしましょう」という意味であるならわからなくもないが、それなら「量より質」などという言葉の使い方はあまりにも相手の気持ちを考えていないし、センスがない。

だいたい京都ブームというものは京都人がつくりだし、様々な努力の上に盛り上げたというよりは、各方面のメディアがドラマやバラエティー、映画、雑誌などに乗っかって助長したものに過ぎないのに、京都人はそれを1200年の伝統が外国人や日本人観光客に受けたんだ・・・などと勘違いしているので、観光客がじわじわと減少してもなすすべがない。いままで自分たちで盛り上げてきたわけではないのでどうしていいのかわからないのだ。

私自身京都に生まれ育った人間であるが、どうもこういう京都人の他力本願さが好きではない。
「日本に京都かあってよかった」などと他府県の反感を買うようなキャッチコピーしか思い浮かばない京都市長をはじめ、京都の観光関連団体や観光関連業者はいまこそ我の姿を鏡に映し、もっと謙虚な気持ちで海外や国内からの観光客を迎える心構えが必要だ。

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