マーケティングとは何か
マーケティングという言葉を当たり前のようにメディアで耳にする。
今時のビジネスはマーケティングなしには成り立たないなどと立派なことをいう講演会やテレビ番組をよく目にするが、たいていの場合それはマーケティングではなく「結果分析」だ。
たとえば、「どこで」「何が」「どれだけ」「どんな人に」「なぜ」売れたかを何らかの方法で統計を取ったとする。
その結果、「ここで」「これが」「これだけの数」「こんな人に」「こういう理由で」売れたということがわかったとしよう。
だいたいの場合、じゃあ「そこで」「それを」「その数だけ」「そんな人に」「そういう理由で」売ればいい、という答えを導き出し、ここまででいわゆるマーケティングをしたと錯覚していることが多い。
しかしこれは単なる調査結果を整理しただけであってマーケティングとはいわない。
ではいったいマーケティングというのは、どこまでのことをすればいいのか。
原点に返って考えてみよう。
まず、マーケティングというのはいったい何のためにするのか。
それは簡単明瞭、ビジネスを成功させるためだ。
ビジネスをどの様に実践すればいいか、その方法論を導き出すための手段がマーケティングだ。
つまりマーケティングとはビジネスの設計図であり、地図であり、羅針盤なのだ。
先程言った「ここで」「これが」「これだけの数」「こんな人に」「こういう理由で」というのはその地図を作るための資料であり、判断材料であるだけで、これ自体には何の戦略も、方法論もない。
この資料を基にこれから先「いかに売るか」と言うことを考えることがマーケティングだ。
結果を見てその結果をなぞるようなこと、つまり2匹目のドジョウを狙うようなことはマーケティングでも何でもない。
そんなことは誰でもできる「ものまね」というやつだ。
混沌とした世の中で「いかに売るか」と言うことを導き出すのは非常に困難でリスキーなことだが、様々な資料を準備し、それを正確に分析することで結果の信憑性を高め、的確な判断の材料にすれば、決して不可能なことではない。
そして最も大事なことは、そこに常日頃培った知識と経験を生かし、その道のプロフェッショナルとしての勘(ヤマ勘ではない)を働かせ、正解を導き出すということだ。
またさらに、その結果あらたな「需要」を生み出し、「市場を創造する」ことでさらなる成功をたぐり寄せることができるのだ。
そう、それはまるで推理小説のようでもあり、未知の奥地を探検するようでもあるのだ。
そしてその結果たどり着いた楽園こそがビジネスの成功であり、そこへたどり着く複雑怪奇な道筋がマーケティングなのだ。
「マーケティング」。
そう軽々しく口にしてはいけない。
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