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京都はパリの姉妹都市にふさわしいか 

今日、二男の作品展を見るために京都・岡崎の京都市美術館へ行った。
毎度のことながら実に嘆かわしい状況だ。美術館の質というものは古ければいいというものではない。もちろん大きければいいというものでもない。問題はその美術館を所有する団体や個人の芸術に対する熱意だ。
全国にはそういう意味ですばらしい美術館がたくさんある。
私が行った経験のあるところだけでも「箱根・ポーラ美術館」「金沢・21世紀美術館」「東京・新国立美術館」など、あまり美術館には足を運ばない私でさえ次々に浮かんでくる。
美術館の質にはあまり公私の区別はないようで、公だからと行ってすばらしいわけでもないし、逆にいい加減なわけでもない。要は芸術やアートに対する前向きな気持ちの問題だ。
そういった意味で京都市の美術館事情はあまりにも嘆かわしい。

思い出したが、そんな京都市でもあの華の都パリと姉妹都市関係を結んでいる。(正確には京都・パリ友情盟約)
比べることに意味があるかどうかは別として、両者には似ているところも確かにある。
最もわかりやすいのは両市ともに長年にわたってその国の伝統ある都として存在したことだ。
そしてパリは芸術の都・ファッションの都として世界が認めるところであり、京都は日本の伝統文化の都である。

しかしよくよく見てみると、パリと京都市では芸術や文化というものに関して、大きく意識の高さに隔たりがあることに気づく。
下の写真はベルサイユ宮殿とルーヴル美術館だ。

ベルサイユ宮殿
ルーブル美術館

どちらも世界遺産である。
特にルーヴル美術館は、あの世界的名画モナリザやミロのビーナス、その他ゴッホやセザンヌなど超一流作品が常設されている。そう「常設」されているのだ。
それに比べて京都市の美術館はどうか。
京都市の美術館で有名な常設品はと尋ねられて、世界に名の通った作品を挙げられる人がどれだけいることだろうか。

両市の世界遺産にしてもそうだ。
パリの世界遺産は先に挙げた2つのほかにノートルダム大聖堂、コンコルド広場、シャンデリゼ通り、アンヴァリッドなどセーヌ河岸。
どれも歴史的見ても文化的に見ても世界遺産の名にふさわしい。
ただ、ここにはあのモンマルトルの町並みなどは入っていない。なぜならパリの人々がその価値の違いを認識しているからだ。

ところが京都はどうだ。17カ所の世界遺産があるがその中には国宝すら1つもない金閣寺や、天守閣さえない二条城が入っているかと思えば、もっと文化的にふさわしい国宝第1号の弥勒菩薩を有する広隆寺や4つの国宝、3つの重文を持つ三十三間堂が入っていなかったりと、選考の基準すらまったく説得力がない。

これではどうひいき目に見ても釣り合わない。

たまたま今日、京都会館の別館で京都市長とすれ違ったが、市長は岡崎近辺で催されていた学生祭典の盛況ぶりに満足そうな笑みを浮かべ悠々と歩いていた。
世界に誇る千二百年の都・京都の市長としてもう少し熟考してもらわなければ、年間5000万人もの観光客に恥ずかしい思いをするのは京都市民なのだ。

今ひとつ基準が納得いかない景観論争、あまりにもデザインセンスを無視した街頭の宣伝物や建造物、文化的価値よりも経済的価値が優先される様々な選考基準や施策、どれをとっても世界に誇る文化都市としては、あまりにも恥ずかしい状況ではないだろうか。

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