5カ年計画に書いたこと ーデザインビジネスの低迷ー
まず最初に現状のデザインビジネスについてスタッフに私の考えを共有してもらうことからだと考えた。
そして現在のデザインビジネスの低迷ぶりから説明した。
●年々悪化する雇用環境
◆企業業績の悪化によるデザイナーのリストラ
企業において不況時のリストラでは、まず高齢者や企画部署が対象となる。
◆正規雇用から契約や嘱託による採用の増加
人件費を抑制するために正社員ではなく、契約や嘱託による採用が求人のほとんどを締めている。
大企業ではさらにその傾向が強い。
そのため、社内のノウハウが蓄積されず、社内デザイナーの低レベル化が進む。
◆デザイン料金低下の背景
広告費や印刷コストが低下すれば、当然その生産過程にあるデザインにおいても料金の低下は免れない。
さらに、コンペや相見積もりによりその状況に拍車がかかる。
◆デザイナーの寿命短縮
雇用条件の悪化や慢性的劣悪な作業環境のなか、就職後2年から3年で離職するケースが増加している。
また、企業内においてのリストラや配置換えによりデザイナーとして就業できる期間が短くなっている。
結果、40代以上のデザイナーが極端に少なくなり、スキルの豊富なデザイナーが不足しているため、
新しい人材の育成ができていない。
つまり、簡単に言うと不況によるリストラや契約などの雇用形態は、弊害として社内のノウハウ蓄積を妨げ、スキルの豊富な人材を失い、新しい人材を育てることができなくなる。そしてそれが、デザイン料金低下とともにデザインビジネス全体の低レベル化につながることを忘れてはいけない。
と、いうことを伝えた。
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- [2013/02/04 00:02]
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